捨てられた子ねこ①

今日、理科の校外学習の時間に【子ねこ】を見つけた。
見つけたなり、子どもたちが飛びついた。

「かわいい!飼いたい!!触らせて!!!」
たしかに、可愛かったのである。
黒と白の、2匹。
目があいて間もないと思われる、可愛い盛りの小さな子ねこ。

「安倍川の石」観察のための校外学習の時間は、
一瞬にしてねこにもっていかれた。
子どもたちの関心の多くは、ひろった子ねこに注がれた。

学校に戻る時間。
子どもたちは当然のようにもって帰ろうとする。

心を鬼にして、「捨ててきなさい」と言わねばならない立場だという。
ほんとうにそれでいいのだろうか。

理性ではわかっている。
しかし助けたい・どうにかしたいと強く思っている子どもたちの前で、
「見なかったことにする」
という選択を本能が拒否した。

子どもたちは私にばれないように子ねこを学校に連れて行こうとする。
(当然バレばれである)

えーい!
いざもって帰ってくる。
学校では飼えない。

どうするか。
今日の放課後までに解決できるか。
子どもたちだけで解決(つまり、もらい手を見つける)できれば、
その方法を取る。
しかし、もし見つからず打つ手がなければ、
学校に任せてもらうことになった(この場合、行く末は“処分”である)。

子どもたちは昼休み中全員が動いた。
学校の全教職員にねこは飼えないかと訊いて歩いた。
家に電話をして、ねこは飼えないかと親や、その周囲に訊いた。


もうだめか。

と思ったそのとき!
「飼います。2匹とも引き取ります。」
という方がやって来た。

ありがたい!!
内心、ひろってきたのを許した責任がある手前、
このまま引き取り手が見つからなかったら、
里親募集に向けた算段を自分が取るつもりでいた。

かかっていた心労がゆっくりとほぐれていくのがわかった…

どうかこの世界から捨てられるねこや、
動物たちがいなくなりますように。


今日はいろいろ考えさせられる一日だった。



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2009年11月11日 Posted byしずおカードだらt。 at 00:09 │Comments(2)考える葦

この記事へのコメント
いい経験をしましたね。
そういうことを経験したくはないけれど。
子供たちの行動力に感動しました。

しかし、猫や犬などのペットを捨ててしまう感覚。
いったい命というものをどう思っているのだろう。
私は猫が大好きですが、飼うのは諦めています。

今日、里親探しに奮闘した子供たちは
大人になっても猫を捨てたりはしないと思います。

素晴らしい校外学習の授業ができましたね。
Posted by エディ タチカワエディ タチカワ at 2009年11月11日 00:24
みてみぬふりで おいていく
大抵の教師ならそうするでしょう。
めんどうなリスクは極力さけたいと思う先生が多いなかで
こどもの気持ちにきちんと寄り添い将来のことをちゃんと考えて
ご自分の判断で行動にうつされたその人間性素敵です。
こんな先生が子どもの担任だったらいいのに。。。
Posted by 通りすがりですみません at 2009年11月14日 01:35
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    コメント(2)